2009年後半に読んだ本 その1 [本]
・・・そろそろ2009年が終わりますね。
今年は、精神面、身体面ともに、本当いろいろあって大変な一年でした。
それでも、現在は結構体調が安定し、心も穏やかで、こうした状態でいられるのは、幸せでホントありがたいことだと思います。
今年はまた、ドールハウス、豆本づくりなど、いくつか新しいことに挑戦したにもかかわらず、ほとんど中途半端で終わってしまった年でした。
とくに読書の記事は、勢い込んで書き始めた割には、全く続かなかったことがとても心残りです。
そこで、一年の最後くらいはと、読んだ本のタイトルくらいは記録しておこうと思い、記事を作ってみました。
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最後になりましたが、こちらを時々覗いてくださる方、またお声を掛けてくださる皆様には、本当にありがとうございました。
こんな風に、進歩どころか、停滞、後退ばかりしているブログですが、来年も細々とマイペースで続けていきたいと思います。 お気が向いたら来年もどうぞよろしくお願いいたします。
ここらへんまでが夏読んだ本です。
新しく開拓した津原泰水が相当きていたので、まとめ読みしていましたね。
なかでも、美青年の創作人形作家の死を描いた『ピカルディの薔薇』の妖しい美しさには心底しびれました。
『少年トレチア』は、エキセントリックで謎に満ちた描写には惹かれましたが、中半からの動物虐待シーンには少し辟易し読後感はあまりよくありませんでした。
『太陽を曳く馬』は、『照柿』以来ご無沙汰していた高村薫のミステリーを久しぶりに読みたくて手を出したのですが、ミステリーどころか延々と続く宗教問答には相当苦しい思いをしました。 それでも、犯人父親の獄中の息子に宛てた手紙にはなにか胸を鷲掴みにされたような切実さを感じました。 3部作最後の作品なので、いずれ、『晴子情歌』『新リア王』をきちんと押えておくべきなのかも知れません。
さて、秋以降読んだ本はというと・・・
「DARKER THAN BLACK-黒の契約者-」 オフィシャルファンブック トーキョーエクスプロージョン調査報告
- 作者: スクウェア・エニックス
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2009/10/24
- メディア: コミック
『美しい椅子』は、岡山、広島旅行中に見つけた文庫版のビジュアル本。 ちょうど椅子にハマっていた頃だったので、椅子の歴史やそれぞれの椅子を寝る前やちょっとした時間に読んだり眺めたり、旅先のよい友でした。
それから、何より楽しかったのは『ネクロポリス』。
恩田さんはやはりエンターテイナーですね。 イングランドと日本の文化をミックスしたヒガンという風習やアナザーヒルという架空の島がファンタジーホラーの舞台として実によく出来ていてぐいぐい引き込まれました。
キャラクターや全体の雰囲気がなんとなく萩尾望都さんvvと思ったら、あとがきを読むと、やはり恩田さんは萩尾さんのファンと言うことで納得しました。 萩尾さんは文庫版のあとがきを書いているのですが、いつか彼女の手によるイラストが実現したら素敵だなぁなどと。
『バレエメカニック』は津原さんの新刊。
天才彫刻家と植物状態で眠るその娘が引き起こす超常現象の物語は、3つ短編で成り立っていますが、それぞれ文章もストーリーの構成もがらりと変えてあり、それでも有機的につながっているところが面白いです。 津原泰水はやはり文章の錬金術師だと思いました。
『全世界のデボラ』は『バレエメカニック』で知ったハヤカワの想像力の文学に興味がわいて読んでみた本。ふとした日常にも幻想的な世界が入り込むとてもユニークな感性に酩酊感をおぼえました。
そして、今頃読んだカズオイシグロの『私を離さないで』 提供者うんぬんのSF設定より、主人公たちの育った学校での生活がジュブナイルとして心に残る作品でした。 そういえば、映像化の話があったはずなのですが、どうなったのでしょうね?
『Darker than Black-トーキョーエクスプロージョン-』は、サイズ小さめなところがちょっぴり残念ですが、読み応えがあってファンには楽しくて本当にためになるファンブックでした。 『流星の双子』は大好きでしたが、最後相当駆け足だったので、また続編が出来て欲しいです。
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と、延々と書いてきましたが、まだまだあって息が続かないので、記事を二つに分けます。 申し訳ありませんが、続きはまた後日。
2009-12-31 23:19
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コメント(3)
綺麗な色の雲ですね~☆
体調不良の中、いったん作るとなるといつもとても素敵なお洋服や小物を仕上げてらして!
眼福でした~♪
本もさすが~変わった物をお読みですね!
私が読んだのは…「ネクロポリス」と「私を離さないで」だけです。
そうそう、恩田さんて寄宿舎ものまで書いてますものね。これもユニークな作品でした!
「私を離さないで」は特異な設定なのですが、描写は丁寧で実感がこもっていて、ノスタルジックな青春物としても楽しめますよね。
他は全然タイトルも知らなかった~そのうち、どれかチャレンジしてみます♪
by sana (2010-01-08 21:11)
すみませんm(_ _)m
ここのところ体調(主に胃腸周辺)を崩していて
レスが遅れてしまいました。
もしかすると時差をおいて出たお正月疲れなのかもと思いますが、
何せ寒いですから>< 皆さんもどうかお気をつけください。
*sanaさん*
この一年間、コメントとナイスをいただき
本当にありがとうございましたm(_ _)m
写真は自分の部屋の窓から撮った夕日なんですよ。
あまり綺麗だったので、即席に☆
今回は随分偏読になってしまいました^_^;
恩田さんの寄宿舎ものって、『麦の穂に沈む真実』のことですね?
実は、昔手に取ったのですが、ちょっとした加減で
最後まで読んでいないんですよ。
そのうちまた再挑戦してみたいです。
『私を離さないで』はホント種明かしより
細部のエピソードや描写に惹かれますよね。
ちょっと自分自身の子供時代を重ねたり、
懐かしいけどちょっと胸が痛いみたいな・・・
お気が向いたら、他のタイトルも試し読みしてください。
私的には、『葦屋家の崩壊』が超お勧めです!
・・・あ、これは6月の読書歴のですが。
by tatchan (2010-01-15 10:06)
*ゆゆさん、aya_ruiさん*
ナイスをありがとうございました!
by tatchan (2010-01-15 10:07)